香りは視覚、聴覚、触覚などの五感が、新しい脳と呼ばれる
大脳新皮質を経て、原始的な脳で本能の中枢と呼ばれる
大脳辺縁系を通じて伝達される中で、
嗅覚だけが、唯一、大脳辺縁系にダイレクトにつながっています。
嗅覚は、動物が生きていくのに必要な身を守るための
危険感知の手段として生活に密着しているものです。
食べる時にも、自然に匂いで安全か安全でないか瞬時に判断しています。
臭いには、人が不快に感じるものも、心地よく感じるものも嗅覚で感じ取った
ものすべてさしますが、その中で香りは心地よく感じる臭いを表す言葉です。
アロマテラピーは、この香りの成分が、心や体に起こす効能を活用したものです。
森や山に行って気分が良くなったり、呼吸がしやすくなり、
元気が出たりした経験はありませんか?
それは、植物の発する天然の化学物質『フィトンチッド』の影響によるものです。
アロマテラピーでは、植物から取れた精油を使って、森へ行かなくても、
同じように、リラックスしたり、その効果を利用して、
気分を落ち着かせたり、体調を整えたりとセルフケアに活用することができます。
しかし、使い方を誤ると、返って、健康を害する事にもなります。
いくら天然でも、高濃度に抽出されているので、自然とはかけ離れた香りです。
嗅覚に敏感な赤ちゃんやペット、化学物質過敏症の方には、てんかんをひきおこしたり
返って脳を刺激してしまい、体調を崩すこともあります。
物質がありますので薬効も高い分、量、種類の特性を知り、
充分気をつけて使う必要があります。
いい香りより、香りはあまり感じなくても呼吸しやすく、心地よいくらいが
身体に備わる自然治癒力を触発するので、免疫を高めるのに1番いいですし、
アロマの薬効を有効利用するには、緊急時などの時に使えるように、
交感神経をあまり刺激しない適度な使い方を心がけたいですね。